膝軟骨再生治療とは?種類や費用・保険適用の有無を解説
- 7月22日
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膝の痛みが続いていたり、軟骨の損傷を指摘されたりすると、「再生治療で改善を目指せるのか」「費用はいくらかかるのか」と不安に感じる方もいるでしょう。膝軟骨再生治療は複数あり、それぞれ治療方法や保険適用の有無が異なります。また、症状によっては再生治療以外の手術が選ばれる場合もあります。
当記事では、膝軟骨再生治療の種類や費用、保険適用の有無に加え、その他の代表的な治療法について分かりやすく解説します。
【この記事はこんな方におすすめです】 ・膝軟骨再生治療にはどのような種類があるのか知りたい方 ・膝軟骨再生治療の費用や保険適用について調べている方 ・再生治療以外の膝の治療法についても比較したい方 |
膝軟骨再生治療とは?種類を紹介

膝軟骨をはじめとする軟骨再生治療は、損傷した軟骨の修復や機能回復を目指して研究・実用化が進められている医療分野です。代表的な方法には、自家培養軟骨移植術、培養幹細胞治療、PRP治療があり、iPS細胞軟骨移植は現在も研究段階にあります。
ここでは、それぞれの治療法について詳しく解説します。
自家培養軟骨移植術
自家培養軟骨移植術は、患者自身の膝から少量の軟骨を採取し、軟骨細胞をコラーゲンとともに約4週間培養した後、損傷部へ移植する治療です。自身の組織を使うため拒絶反応が起こりにくく、大きな軟骨欠損にも対応できる点が特徴です。
治療では軟骨採取と移植のため、基本的に2回の手術が必要になります。日本では保険適用の対象となる場合があり、外傷性軟骨欠損症や離断性骨軟骨炎に加え、2025年5月には一定条件を満たす変形性膝関節症も適応対象に追加されました。適応は損傷の状態などを踏まえて判断されます。
培養幹細胞治療
培養幹細胞治療は、患者自身の脂肪などから採取した幹細胞を体外で培養して増やし、膝関節内に注射する再生医療です。幹細胞が持つ抗炎症作用などにより、変形性膝関節症による痛みの軽減や関節機能の改善、軟骨の状態維持などが期待されています。手術のように膝を大きく切開する必要がなく、身体への負担を抑えやすい点が特徴です。
ただし、治療効果には個人差があり、軟骨そのものが確実に再生することが証明されているわけではありません。国内では自由診療として行われるケースが多く、適応や費用を事前に確認する必要があります。
PRP治療
PRP治療は、患者自身の血液を採取して遠心分離し、血小板を多く含む多血小板血漿(PRP)を抽出して膝関節内に注射する治療です。血小板に含まれる成長因子などの働きを利用し、炎症や痛みの軽減、損傷した組織の修復促進を目指します。自分の血液を使うため拒絶反応やアレルギーのリスクが比較的低く、手術や入院を必要としない場合が多い点も特徴です。
一方で、効果の現れ方には個人差があり、軟骨そのものが確実に再生することを保証する治療ではありません。変形性膝関節症などで用いられています。
iPS細胞軟骨移植
iPS細胞軟骨移植は、iPS細胞から作製した軟骨組織を膝関節の損傷部へ移植し、関節軟骨の再生や機能回復を目指す治療法です。iPS細胞はさまざまな細胞へ分化できるため、軟骨細胞だけでなく軟骨組織そのものを作り、損傷部を置き換える方法が研究されています。
動物モデルでは、移植したiPS細胞由来軟骨が生着して関節軟骨を構築する結果も報告されています。ただし、現時点では臨床応用や実用化に向けた研究段階にあり、一般的に受けられる標準治療として確立されたものではありません。
膝軟骨再生治療の費用は?保険適用になる?
膝軟骨再生治療の費用や保険適用の有無は、治療の種類によって異なります。自家培養軟骨移植術は、一定の適応条件を満たす場合に健康保険が使え、高額療養費制度の対象にもなるため、自己負担を抑えられる可能性があります。ただし、対象となる病名や軟骨欠損の大きさなどに条件があるため、誰でも保険で受けられるわけではありません。
一方、培養幹細胞治療やPRP治療は自由診療として行われることが多く、費用は医療機関や治療内容によって異なります。費用の目安として、大阪梅田セルクリニックの料金は以下の通りです。
治療法 | 費用の目安 |
PRP治療 1回 | 19,000円 |
高濃度PRP治療 1回 | 110,000円 |
PRP-FD治療 1回 | 165,000円 |
培養幹細胞治療 細胞数1億個・片膝 | 660,000円 |
培養幹細胞治療 細胞数1億個・両膝 | 770,000円 |
なお、診察料や検査料、追加治療の有無によって総額が変わる場合もあるため、治療前に費用と適応、支払い方法を必ず確認しましょう。
膝軟骨再生治療”以外”の治療法

膝軟骨の損傷に対する治療は、再生治療だけではありません。症状の程度や年齢、関節の状態などに応じて、手術を含むさまざまな治療法が選択されます。ここでは、代表的な4つの治療法を紹介します。
関節鏡視下手術
関節鏡視下手術は、膝の周囲に小さな穴を開け、先端にカメラが付いた細い関節鏡を関節内へ挿入し、モニターで内部を確認しながら行う手術です。損傷した半月板や靱帯、軟骨などの状態を細かく観察し、必要に応じて修復や切除を行います。従来の大きく切開する手術と比べて傷口が小さく、正常な組織を傷つけにくいため、体への負担を抑えやすい点が特徴です。
また、関節内を直接観察できるため、画像検査だけでは分かりにくい異常を確認できる場合もあります。適応は病気や損傷の状態によって異なるため、診察結果をもとに判断されます。
骨髄刺激法・マイクロフラクチャー
骨髄刺激法(マイクロフラクチャー)は、傷んだ軟骨の下にある骨へ小さな穴を複数開け、骨髄から出る血液や修復に関わる細胞を損傷部へ誘導して、軟骨に似た組織の形成を促す治療です。主に関節鏡を使って行われ、比較的小さな軟骨欠損に用いられます。自分の骨髄が持つ修復力を利用するため、軟骨を移植する必要がない点も特徴です。
一方、形成されるのは本来の関節軟骨とは性質の異なる線維軟骨で、耐久性がやや劣る場合があります。適応は損傷の大きさや深さ、年齢などを踏まえて判断されます。
人工関節置換術
人工関節置換術は、傷んだ膝関節の表面を取り除き、金属やプラスチックなどでできた人工関節に置き換える手術です。膝全体を置き換える「全置換術」と、傷んだ部分だけを置き換える「片側置換術」があります。主に、変形性膝関節症などで痛みが強く、薬物療法やリハビリでは十分な改善が得られない場合に検討されます。
痛みの軽減や歩行機能の改善が期待できる一方、手術後には継続的なリハビリが必要です。人工関節には耐用年数もあるため、年齢や生活スタイルなどを考慮しながら治療方針を決めていきます。
骨切り術
骨切り術は、O脚やX脚などで膝の一部に偏っている負担を減らすため、すねや太ももの骨を切って角度を矯正する手術です。体重がかかる位置を、傷んだ部分から軟骨が残っている部分へ移すことで、痛みの軽減を目指します。人工関節に置き換えず、自分の膝関節を残せる点が特徴で、スポーツや仕事など活動量を保ちたい人にも選ばれることがあります。
手術後は骨がつくまで一定の期間が必要で、リハビリも行います。変形の程度や軟骨の残り方によっては、人工関節置換術のほうが適する場合もあります。
まとめ
膝軟骨再生治療には、自家培養軟骨移植術や培養幹細胞治療、PRP治療などがあり、それぞれ治療方法や対象となる症状、費用、保険適用の有無が異なります。また、iPS細胞を使った軟骨移植についても研究が進められていますが、現時点では一般的な標準治療として確立されているわけではありません。
膝の痛みや軟骨損傷に対しては、再生治療以外にも関節鏡視下手術や骨髄刺激法、人工関節置換術、骨切り術などの選択肢があります。どの治療が適しているかは、損傷の程度や年齢、症状、生活スタイルなどによって異なるため、まずは専門医の診察を受け、治療内容や期待できる効果、費用、リスクを十分に確認した上で、自分に合った方法を検討することが大切です。




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