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滑液包炎は自然治癒する?ほっとくとどうなる?原因や治し方を解説


しゃがむと膝が痛いときは何科に受診する?痛みの原因や治療法

滑液包炎による痛みや腫れがあると、「ほっといても自然に治るのか」「病院へ行くべきなのか」と迷う方もいるでしょう。軽度の滑液包炎は、患部を休ませることで落ち着く場合があります。一方で、痛みや腫れが続く場合や、赤み・熱感がある場合は、炎症の慢性化や感染などに注意が必要です。原因によっては、薬や注射、リハビリなどの治療が必要になることもあります。


当記事では、滑液包炎をほっとくとどうなるのか、主な原因や治し方、受診を検討すべきタイミングを解説します。

【この記事はこんな方におすすめです】 ・滑液包炎をほっとくとどうなるのか知りたい方

・滑液包炎が自然治癒するのか、病院へ行くべきか迷っている方

・滑液包炎の原因や治し方を知りたい方


滑液包炎とは?


しゃがむと膝が痛い原因

滑液包炎とは、関節の周囲にある滑液包に炎症が起こる状態です。滑液包は少量の液体を含む袋状の組織で、皮膚や筋肉、腱、靱帯と骨がこすれる部分でクッションの役割を果たし、摩擦を減らしています。けがや使いすぎなどで炎症が起こると、滑液包に余分な液体がたまり、痛みや腫れ、圧痛が生じることがあります。特に動かしたときに痛みを感じやすく、肩や肘、膝、股関節など、負担がかかりやすい部位に起こることがあります。



滑液包炎は自然治癒する?ほっとくとどうなる?


滑液包炎は、軽度であれば安静や冷却によって自然に落ち着く場合があります。使いすぎや一時的な刺激が原因であれば、患部を休ませ、急性期は冷やすことで痛みや腫れが和らぐこともあります。ただし、痛みや腫れが続く場合に放置すると、炎症が慢性化し、関節を動かしにくくなることがあります。


また、急性期に温める、腫れを強く押しつぶす、何か月も様子を見るといった対応は避けましょう。腫れが大きい、熱感がある、赤みがある、痛みが強い、繰り返し水がたまる場合は、感染や別の病気が関係している可能性もあります。症状が長引くと、穿刺で水を抜く処置や薬による治療が必要になることもあります。気になる症状が続くときは、整形外科などで相談することが大切です。



滑液包炎になる主な原因



滑液包炎は、関節の周りにある滑液包へ繰り返し負担や圧迫が加わることで起こりやすいとされています。使いすぎだけでなく、長時間の圧迫やけが、感染、関節の病気が関係する場合もあります。ここでは、滑液包炎になる主な原因を解説します。



関節への負担や同じ動作の繰り返し


関節への負担や同じ動作の繰り返しは、滑液包炎の主な原因の一つです。仕事や運動で肩、肘、膝などを何度も使うと、骨と腱、筋肉、皮膚の間にある滑液包に摩擦や刺激が加わりやすくなります。


たとえば、投球動作、重い物を持つ作業、膝を使う家事、長時間の立ち仕事などが続くと、滑液包に負担が蓄積し、炎症につながる場合があります。違和感や軽い痛みがあるときは、同じ動作を続けすぎず、作業量を調整しながら患部を休ませることが大切です。



肘をつく・膝をつくなどの長時間の圧迫


肘をつく、膝をつくなどの長時間の圧迫も、滑液包炎の原因になります。滑液包は皮膚や骨の近くにあるため、硬い机や床に同じ部位を押しつける姿勢が続くと、局所的な刺激を受けやすくなります。


たとえば、デスクワーク中に肘をつく癖がある人や、床に膝をついて掃除や介護、作業をする人は注意が必要です。小さな圧迫でも毎日続くと炎症につながる場合があるため、クッションを使う、姿勢を変える、休憩を挟むなどの工夫が大切です。



打撲・感染・関節の病気による炎症


打撲や転倒、感染、関節の病気による炎症も、滑液包炎の原因になります。スポーツ中に転んで肘や膝を強く打った場合、滑液包が傷ついて急に腫れや痛みが出ることがあります。また、皮膚の傷から細菌が入り、感染を伴う滑液包炎になるケースもあります。関節リウマチや痛風などの病気が背景にある場合もあるため、赤みや熱感、強い痛み、急な腫れがあるときは自己判断で放置せず、整形外科などで早めに相談することが大切です。原因の見極めも必要です。



滑液包炎になる主な治し方


滑液包炎の治し方は、患部への負担を減らし、炎症を抑えることが基本です。安静や冷却、薬・注射、リハビリなど、症状に応じた主な対処法を解説します。



安静にして患部への負担を減らす


滑液包炎の治す際には、まず患部を安静にし、関節や周囲の組織にかかる負担を減らすことが大切です。痛みがある状態で無理に動かしたり、同じ姿勢や動作を続けたりすると、滑液包への刺激が続き、症状が長引くおそれがあります。


肘や膝をつく動作、長時間の歩行、重い物を持つ作業など、痛みを強める行動は一時的に控えましょう。日常生活では、患部を圧迫しない姿勢を意識し、必要に応じて作業量を調整することが回復を助けます。



冷却して痛みや腫れを抑える


滑液包炎で痛みや腫れが強いときは、患部を冷却して炎症による熱感を落ち着かせる方法があります。保冷剤や氷のうをタオルで包み、直接肌に当てないよう注意しながら短時間冷やしましょう。冷やしすぎると皮膚への刺激が強くなるため、様子を見ながら行うことが大切です。


運動後や患部を使った後に腫れが出やすい場合も、冷却によって不快感を和らげやすくなります。ただし、痛みが強い場合や腫れが続く場合は、自己判断で続けず医療機関に相談しましょう。



薬や注射で炎症を抑える


滑液包炎の痛みや腫れが続く場合は、医療機関で薬や注射による治療を行うことがあります。消炎鎮痛薬は炎症や痛みを抑える目的で使われ、症状が強い場合には患部へ注射を行うケースもあります。


感染が疑われる場合は、抗菌薬など別の治療が必要になることもあります。薬の種類や注射の必要性は状態によって異なるため、自己判断で市販薬を使い続けたり、痛みを我慢したりせず、医師の診察を受けた上で適切な方法を選びましょう。



リハビリで関節の動きや筋力を回復させる


滑液包炎の痛みや腫れが落ち着いてきたら、リハビリで関節の動きや筋力を回復させることも大切です。安静期間が長くなると、関節が動かしにくくなったり、周囲の筋力が低下したりする場合があります。無理のない範囲でストレッチや軽い運動を行い、再び負担が集中しにくい状態を目指します。


ただし、痛みが残っている段階で急に動かすと症状が悪化するおそれがあるため、医師や理学療法士の指導に沿って進めましょう。



滑液包炎の受診のタイミング



滑液包炎は、軽い痛みや腫れであれば安静にして様子を見ることもありますが、症状が続く場合は早めに医療機関へ相談することが大切です。放置すると慢性化し、関節を動かしにくくなることもあります。


■痛みや腫れが数日たっても引かない

安静にしても改善しない場合は、炎症が続いている可能性があります。


■赤みや熱感がある

皮膚が赤く熱を持っているときは、感染を伴う滑液包炎の可能性があるため注意が必要です。


■押すと強く痛む、関節を動かしにくい

日常生活や仕事に支障が出ている場合は、早めの受診を検討しましょう。


■腫れを繰り返す

同じ部位に何度も症状が出る場合は、慢性化している可能性があります。


受診時は、いつから痛むのか、腫れが大きくなっているか、肘や膝をつく動作が多いかなどを伝えると診察がスムーズです。症状の経過や痛みが出る動作もメモしておくと、原因を確認しやすくなります。自己判断で放置せず、症状に合った治療を受けましょう。



まとめ


滑液包炎は、関節の周囲にある滑液包に炎症が起こり、痛みや腫れ、圧痛などが生じる状態です。軽度であれば安静や冷却で落ち着く場合もありますが、放置すると慢性化したり、感染や関節の病気が関係していたりすることもあります。


主な原因は、同じ動作の繰り返しや長時間の圧迫、打撲、感染などです。治し方は、患部への負担を減らし、症状に応じて冷却や薬、注射、リハビリを行うことが基本です。赤みや熱感、強い痛み、腫れの繰り返しがある場合は、早めに整形外科などで相談しましょう。





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監修医師

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保田 真吾 医師

京都大学でアルツハイマー病などの神経変性疾患の病態解明と治療法の開発に取組み、医学博士を取得。また、准教授として再生医学の応用研究に従事し、国際的評価の高い学術誌に研究成果を発表してきた。整形外科医としては、人工関節置換術や膝関節鏡手術を数多く経験。公的病院にて医長や副院長、院長代行などを務め、病院全体を管理する仕事にも携わってきた。


臨床医として勤務しつつも、再生医学の臨床応用については常に研究しており、実用段階となった再生医療の症例を4000例以上経験。再生医療の長所、短所を知り尽くし、理想の関節治療を実現するため、大阪梅田に新規クリニックを開設する決意をした。「和顔愛語 先意承問」の精神で、丁寧な診察を心がけている。

​【経歴】

京都大学医学部大学院修了 

京都大学助教授(准教授)

市立舞鶴市民病院 副院長・院長代行

国立病院機構 舞鶴医療センター 医長

公益財団法人 丹後中央病院 部長

医療法人社団活寿会 理事長

大阪ひざ関節症クリニック 院長

膝の痛み専門 大阪梅田セルクリニック 院長

​【専門医など】

京都大学医学博士

日本専門医機構認定  整形外科専門医

リウマチ財団登録医

臨床内科専門医/糖尿病療養指導医

日本医師会認定産業医

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