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内側・外側|膝を伸ばすと痛いときに考えられる原因と病気・対処法


内側・外側|膝を伸ばすと痛いときに考えられる原因と病気・対処法

膝を伸ばしたときに痛みを感じる場合、関節や軟骨、靭帯、腱などの損傷や炎症が関係していることがあります。初期は軽い違和感でも、放置すると歩行や階段の上り下りがつらくなることも少なくありません。痛みが出る部位によって原因となる病気が異なり、内側では変形性膝関節症や半月板損傷、鵞足炎、外側ではランナー膝や外側半月板損傷などが代表的です。


当記事では、膝を伸ばすと痛いときに考えられる主な原因と、自宅でできる応急処置やストレッチ、病院での治療方法などを紹介します。


【この記事はこんな方におすすめです】 ・膝を伸ばすと痛みを感じるが、原因が分からず不安な方

・膝の内側や外側に違和感・張り・鋭い痛みを感じている方

・病院へ行く前に、自宅でできる応急処置やセルフケアを知りたい方


伸ばすと膝の内側が痛いときに考えられる病気


足の付け根が痛いときに考えられる原因

膝を伸ばしたときに内側へ痛みが出る場合、関節の変形や軟骨の損傷、炎症など複数の原因が考えられます。


ここでは代表的な3つの病気について分かりやすく解説します。



変形性膝関節症


変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減ることで関節のクッション性が低下し、痛みやこわばりが生じる病気です。特に膝の内側は体重がかかりやすく、加齢や長年の負担によって軟骨が摩耗しやすい部位とされています。


主な原因には、加齢による軟骨の変性、O脚傾向による内側への偏った荷重、肥満、スポーツや日常生活での膝への繰り返しの負担などがあります。初期は立ち上がりや歩き始めに痛みが出やすく、進行すると膝を伸ばしたときにも強い痛みを感じるようになります。



半月板損傷


半月板損傷は、膝関節の内側と外側にある「半月板」という軟骨組織が傷ついたり、裂けたりすることで起こる障害です。半月板は衝撃吸収や関節の安定性の維持に重要な役割を持つため、損傷すると膝の内側に鋭い痛みが出たり、伸ばしたときに引っかかるような違和感が生じます。


原因として多いのは、スポーツ中の急な方向転換やジャンプの着地などによる強い負荷です。また、加齢による半月板の変性によって、しゃがむ・立ち上がるなどの日常の動作でも損傷しやすくなる場合があります。進行すると膝がロックして動かなくなる「ロッキング」が起こることもあります。



鵞足炎


鵞足炎(がそくえん)とは、膝の内側にある「鵞足」と呼ばれる部位に炎症が起きることで発生する症状です。膝のすぐ内側に鋭い痛みや押したときの強い圧痛が出やすく、特に歩行・階段の上り下り・膝を伸ばす動作で痛みが増すことが特徴です。


ランニングやウォーキングなどの繰り返し動作による負担、O脚気味の方に起こりやすい膝への内側の過剰なストレス、太もも裏(ハムストリングス)や内ももの筋肉の柔軟性低下などによって起こりやすいです。スポーツをしていない方でも、長時間の立ち仕事や体重増加によって発症するケースもあります。



伸ばすと膝の外側が痛いときに考えられる病気

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膝の外側が痛む場合は、靭帯や半月板、太ももの外側を走る腸脛靭帯に負担がかかっている可能性があります。特に走行時の負荷やひねり動作がきっかけとなることが多く、以下の病気が代表的です。



ランナー膝(腸脛靭帯炎)


ランナー膝(腸脛靭帯炎)は、太ももの外側にある「腸脛靭帯」と膝外側の骨がこすれ合うことで炎症が起き、膝の外側に痛みが生じる疾患です。走る・階段を降りる・自転車をこぐなど、膝を曲げ伸ばしする動作を繰り返すことで発症しやすく、特にランニング愛好者に多く見られます。


原因としては、走り方のクセ、硬い路面での長距離走行、O脚傾向、太ももの筋力不足や柔軟性低下などが挙げられます。痛みは膝の屈伸や長時間の運動で強くなることが特徴です。



外側半月板損傷


外側半月板損傷は、膝関節の外側にある半月板(軟骨)が断裂・損傷する病態です。半月板は衝撃吸収と関節の安定に関わる重要な組織で、損傷すると膝の痛みや引っかかり感、可動制限、腫れなどが現れます。


スポーツ中の急な方向転換やジャンプの着地、膝をひねる動作が主な原因とされ、特にサッカーやバスケットボールなどの競技で発生しやすい傾向があります。また、中高年では加齢による変性が進行し、軽い負荷でも半月板が裂けやすくなることがあります。



外側側副靭帯損傷


外側側副靭帯損傷は、膝関節の外側に位置する外側側副靭帯(LCL)が伸びる、または部分的・完全に断裂するけがです。この靭帯は大腿骨と腓骨をつなぎ、膝の外側の安定性を保つ役割を担っています。


損傷の主な原因は、膝の内側から外向きに強い力が加わることによる外反ストレスで、ラグビーやサッカーなど接触の多いスポーツで発生しやすい傾向があります。また、転倒や交通事故で膝をひねった場合にも起こることがあり、損傷の程度によっては前十字靭帯や後十字靭帯、半月板などの周囲組織を同時に損なうこともあります。



膝を伸ばすと痛いときの対処法


足の付け根が痛いときの対処法と受診のタイミング

膝を伸ばすと痛みを感じるときは、無理に動かしたり、長時間歩いたりするのは避けましょう。正座やしゃがみこみなど膝に負担をかける姿勢も控えることが大切です。痛みを放置すると悪化するおそれがあるため、状態に応じたケアが必要です。痛みがあるときは、以下の対処法を試してみましょう。



応急処置


膝の痛みを感じたら、まずは無理に動かさず安静を保つことが基本です。スポーツや長時間の歩行を避け、膝への負荷を最小限にしましょう。炎症や腫れがある場合は、氷嚢や保冷剤をタオルに包み、1回10〜15分を目安に冷やすと痛みの軽減につながります。慢性的な痛みで腫れがない場合は、温めて血流を促す方法が有効です。


また、サポーターやテーピングを使用して膝を安定させると、動作時の痛みを和らげることができます。強い痛みや腫れが続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。



ストレッチ


膝の痛みが軽い場合や炎症が落ち着いた後は、ストレッチで筋肉の柔軟性を高めることが有効です。太ももの前側(大腿四頭筋)や裏側(ハムストリングス)、ふくらはぎの筋肉を中心にゆっくり伸ばすと、膝関節への負担を減らせます。ストレッチは反動をつけず、息を止めずに20〜30秒かけて行うのがポイントです。


入浴後など体が温まっている状態で行うとより効果的ですが、痛みが強いときは無理をせず中止しましょう。継続的に取り入れることで、再発予防にも役立ちます。



病院での処置


膝の痛みが長引く、強い腫れがある、歩行が困難といった場合は、整形外科を受診しましょう。病院ではまずX線(レントゲン)やMRI検査で骨・軟骨・靭帯・半月板の状態を確認し、原因を特定します。


炎症がある場合は消炎鎮痛薬の内服や湿布が処方され、関節内に水がたまっている場合は穿刺による除去が行われることもあります。症状に応じてリハビリや理学療法が行われ、筋力強化や可動域改善を図ることで、再発防止や機能回復を目指します。



まとめ


膝を伸ばしたときの痛みは、関節や靭帯、軟骨、腱の損傷などさまざまな原因で起こります。内側の痛みは変形性膝関節症や半月板損傷、鵞足炎など、外側の痛みはランナー膝(腸脛靭帯炎)、外側半月板損傷、外側側副靭帯損傷などが代表的です。原因を見極めず放置すると症状が悪化することもあります。


痛みを感じたときは、無理に動かさず安静にし、冷却やサポーターでの安定化など応急処置を行いましょう。長引く場合は整形外科で検査・治療を受けることが大切です。





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保田 真吾 医師

京都大学でアルツハイマー病などの神経変性疾患の病態解明と治療法の開発に取組み、医学博士を取得。また、准教授として再生医学の応用研究に従事し、国際的評価の高い学術誌に研究成果を発表してきた。整形外科医としては、人工関節置換術や膝関節鏡手術を数多く経験。公的病院にて医長や副院長、院長代行などを務め、病院全体を管理する仕事にも携わってきた。


臨床医として勤務しつつも、再生医学の臨床応用については常に研究しており、実用段階となった再生医療の症例を4000例以上経験。再生医療の長所、短所を知り尽くし、理想の関節治療を実現するため、大阪梅田に新規クリニックを開設する決意をした。「和顔愛語 先意承問」の精神で、丁寧な診察を心がけている。

​【経歴】

京都大学医学部大学院修了 

京都大学助教授(准教授)

市立舞鶴市民病院 副院長・院長代行

国立病院機構 舞鶴医療センター 医長

公益財団法人 丹後中央病院 部長

医療法人社団活寿会 理事長

大阪ひざ関節症クリニック 院長

膝の痛み専門 大阪梅田セルクリニック 院長

​【専門医など】

京都大学医学博士

日本専門医機構認定  整形外科専門医

リウマチ財団登録医

臨床内科専門医/糖尿病療養指導医

日本医師会認定産業医

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