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膝の皿の下が痛いのはジャンパー病のせい?原因や対処法・予防法

更新日:8月27日


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膝の皿の下に痛みを感じると、歩行や階段の上り下りなど日常生活に大きな支障が出ることもあります。膝の皿の下が痛む原因として、成長期の膝への負担や運動による膝の使いすぎが、痛みの原因になるケースも珍しくありません。


当記事では、膝の皿の下が痛む原因や考えられる疾患、効果的な対処法を解説します。何が原因で膝の皿の下が痛いのかを理解し、適切な対処を行いましょう。


【この記事はこんな方におすすめです】 ・膝の皿の下に痛みを感じている方

・膝の痛みに不安を抱えている方

・膝の皿の下が痛く、症状が悪化する前に適切なケアをしたい方



膝の皿の下が痛いのはなぜ?原因を解説


膝の皿の下に痛みを感じる理由には、過度な膝の使用や筋肉の張りが関係しているケースが多いです。特に骨の成長が著しい時期には筋肉の発達が追いつかず、膝に負担がかかりやすくなります。若い世代に見られることが多く、スポーツをしている方も要注意です。


このような痛みの背後には、いくつかの疾患が隠れている可能性もあります。膝の下が痛む原因として考えられる疾患・症状を以下で紹介します。



膝蓋腱炎(ジャンパー膝)


膝のお皿のことを「膝蓋骨」と呼び、膝蓋骨と脛骨の間にある膝蓋腱が損傷を繰り返し炎症を起こしている状態を「膝蓋腱炎」と言います。膝蓋腱炎はバレーボールやバスケットボールなどのスポーツで、ジャンプやダッシュによる膝の曲げ伸ばしを繰り返すことで起こりやすいため、別名「ジャンパー膝」とも呼ばれている疾患です。


膝の皿のすぐ下、また膝前方に痛みを感じるのが特徴で、痛みは片膝の場合もあれば、両膝の場合もあります。ジャンプした時や走っている時、階段の上り下りで痛みを感じ、悪化すると日常生活に支障をきたすことも少なくありません。安静にしたり、冷やしたりしても症状が続き、悪化している、膝に腫れや熱感がある場合は受診をしましょう。



膝蓋下脂肪体炎(ホッファ病)


膝のお皿の下にある膝蓋下脂肪体は、膝関節がスムーズに動くようにクッション的な役割を果たす脂肪組織です。膝を使うときには膝の曲げ伸ばしに合わせて膝蓋下脂肪体が形を変え、膝への衝撃や内圧を調節し、また転倒したときには衝撃を和らげ膝を守っています。しかし、加齢や膝の使いすぎなどの理由によって炎症が起こると、硬くなって、周囲との組織と摩擦が生じることで痛みを引き起こします。この状態を「膝蓋下脂肪体炎」と言います。


痛みの感じ方は人それぞれですが、膝蓋下脂肪体炎では一般的に膝を伸ばしたときに痛みを感じ、膝の曲げ伸ばしもしづらくなることが多いです。炎症が長引くと、膝蓋下脂肪体が繊維化して硬くなることもあるため、早めの受診が大切です。



オスグッド・シュラッター病


オスグッド・シュラッター病は10〜15歳の成長期の子ども、特に男児に多い疾患です。成長期の子どもでは、骨の成長に対して周囲の筋肉の成長が追いつかず、バランスが取れていない場合があります。筋肉に強度と柔軟性のない状態でバスケットボールやサッカーなどのスポーツを過度に行うと、脛骨粗面に負荷がかかり微細な剥離骨折が起こることで膝下に痛みが生じます。膝蓋腱炎や膝蓋下脂肪体炎ではお皿の周辺に痛みが出るのに対し、オスグッド・シュラッター病では、膝の皿の下にある脛骨粗面の部分に痛みが出るのが特徴です。


スポーツの中でもバスケットボールやバレーボールなど、ジャンプすることの多い競技で発生率が高いとされていますが、他の競技でも発生することもあります。



膝の皿の下が痛いときの対処法

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膝の皿の下が痛むときは、セルフケアで対処が可能な場合があります。また、痛みが続いているという場合には、速やかに病院を受診することが大切です。以下では、膝の皿の下が痛いときに自分で出来る対処法をいくつか解説します。




安静にする


膝の皿の下が痛むときは、先ずは安静を保つことが大切です。無理に運動を続けると炎症が悪化し、症状が長引く可能性があります。特に歩行や階段の昇り降りなど、膝に負担がかかる動作はできる限り避けるようにしましょう。


必要に応じて、膝にテーピングやサポーターを使用することで、膝関節を安定させ痛みの軽減につながります。痛みが引くまでは無理をせず、膝をしっかり休ませることが大切です。




患部を冷やす


炎症を抑えるために患部を冷やすことも、膝の皿の下に痛みがあるときの対処として効果的です。冷却によって血管が収縮し腫れや痛みの軽減につながります。また、冷やして細胞の代謝が抑制されることで、細胞を一時冬眠状態にして損傷部分の拡大を防ぐこともできます。


氷や保冷剤をタオルに包んで膝に当て、1回あたり15〜20分程度を目安に冷やしましょう。冷やしすぎると凍傷の恐れがあるため、時間や頻度には注意が必要です。特に運動後や痛みが強いときは、冷却を早めに行いましょう。




ストレッチをする


太ももやふくらはぎの筋肉をやさしく伸ばすストレッチも、痛みの対処法としておすすめです。筋肉が硬くなっていると膝に余計な負担がかかり、痛みが長引く原因になります。特に大腿四頭筋(太ももの前側)やハムストリングス(太ももの裏側)の柔軟性を高めることで、膝周辺の筋肉の緊張を和らげることができます。


ストレッチは、痛みが強い場合は無理をせず、ゆっくりとした動作で行いましょう。日常的に続けることで、痛みの緩和や再発防止にもつながります。


【関連:「膝の皿の下が痛いときに効果的なストレッチ5選|行う際のポイントも




サポーターやテーピングをする


膝の皿の下が痛む場合、サポーターやテーピングで膝を安定させることで、痛みの緩和が期待できます。動作時の膝への負担を軽減できるため、歩行や運動時に痛みを感じやすい場合は取り入れるとよいでしょう。


テーピングは筋肉や関節の動きをサポートしながら可動域を適切に保て、サポーターは簡単に装着できるので、日常生活の中でも取り入れやすいです。使用する際は適度な締め付けで血行を妨げないよう注意しましょう。テーピングは膝を軽く曲げた状態で、少し引っ張りながらするとうまく巻くことができます。



膝の皿の下が痛まないようにする予防法

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膝の皿の下が痛まないようにするためには、膝周りの筋肉量と柔軟性を保つことが大切です。以下では、予防法として行えることを3つ紹介します。


■ストレッチ

膝の関節や筋肉の柔軟性の低下は加齢などによって進行し、膝の痛みの原因につながります。大腿四頭筋(太ももの前側)やふくらはぎの筋肉を柔らかくするストレッチを日常的に行い、柔軟性を保つように心がけましょう。運動前後にストレッチをすると、筋肉がほぐれて膝の痛みを予防しやすくなります。


■適度な運動

ウォーキングや軽いランニングなどを取り入れ、膝周りの筋力を保つことも予防につながります。筋力がつくと膝の安定性が増し、痛みの原因となる膝の負担を軽減できます。無理のない範囲で継続することが大切です。また、過度な運動は逆に膝の負担となるため注意しましょう。


■適切な靴の着用

運動時や長時間歩くときは、自分に合っていない靴を履いていると怪我などで足を痛める可能性があります。膝に伝わる衝撃を和らげる効果があるクッション性の高い靴で、自分の足のサイズにしっかり合った靴を履くようにしましょう。



まとめ


膝の皿の下が痛む主な原因は、膝の使いすぎや成長期に筋肉の発達が骨の成長に追いつかないことなどが挙げられます。若年層に多く見られ、膝蓋腱炎や膝蓋下脂肪体炎、オスグッド・シュラッター病などが原因となっている可能性もあります。


対処法としては、安静や冷却、ストレッチ、サポーターの活用が効果的です。日頃から膝周りの筋肉の柔軟性や筋力を保ち適切な靴を着用することで、膝の痛みを予防することが出来ます。痛みが続く場合は早めに医療機関を受診しましょう。






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監修医師

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保田 真吾 医師

京都大学でアルツハイマー病などの神経変性疾患の病態解明と治療法の開発に取組み、医学博士を取得。また、准教授として再生医学の応用研究に従事し、国際的評価の高い学術誌に研究成果を発表してきた。整形外科医としては、人工関節置換術や膝関節鏡手術を数多く経験。公的病院にて医長や副院長、院長代行などを務め、病院全体を管理する仕事にも携わってきた。


臨床医として勤務しつつも、再生医学の臨床応用については常に研究しており、実用段階となった再生医療の症例を4000例以上経験。再生医療の長所、短所を知り尽くし、理想の関節治療を実現するため、大阪梅田に新規クリニックを開設する決意をした。「和顔愛語 先意承問」の精神で、丁寧な診察を心がけている。

​【経歴】

京都大学医学部大学院修了 

京都大学助教授(准教授)

市立舞鶴市民病院 副院長・院長代行

国立病院機構 舞鶴医療センター 医長

公益財団法人 丹後中央病院 部長

医療法人社団活寿会 理事長

大阪ひざ関節症クリニック 院長

膝の痛み専門 大阪梅田セルクリニック 院長

​【専門医など】

京都大学医学博士

日本専門医機構認定  整形外科専門医

リウマチ財団登録医

臨床内科専門医/糖尿病療養指導医

日本医師会認定産業医

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